台湾や中国、マレーシア、インドなどのアジア諸国では、ビンロー椰子をガムとして噛む習慣と関連した口腔癌や食道癌が多いことがわかっています。そこで、歯科口腔医療センターの楠川教授、中村講師による海外の口腔癌調査の準備を行っています。また、生活習慣や心身の健康状態を反映する口腔内環境については、日本人と比べて虫歯の状態を表すDMF指数が高いようです。こちらについてはさらなる調査を行います。
これまで我々の講座では、食品加工業で働くベトナム人や、介護施設で働くインドネシア人へアンケート調査を行い、彼らのメンタルヘルスと睡眠は来日の年度毎に異なることがわかりました。本プロジェクトではさらなる解明にむけて、高次脳疾患研究所の小路教授にアンケート内容を見直していただくと同時に、文系の先生方のご意見を踏まえた新たな母国語のアンケート調査を行います。
協力施設
本学保健管理センター
一般社団法人柳川病院
如水会今村病院
新やなぎ健診クリニック
杉病院
有隣会貴田内科・神経内科・呼吸器内科
大牟田天領病院
荒尾市民病院
ふくおか公衆衛生推進機構
聖マリア福岡健診センター
日田健診センター
ご協力いただきありがとうございます。
介護施設で就労する外国人労働者につきましては、中国における看護科との共同研究の結果と同じく、インドネシア人は正しく病気を知れば不安が軽減する結果が出ています。緑が入国前、青が入国後のデータですが、入国後は未知性因子が低下するほど、すなわち病気を知ることで病気を恐れることが低下しています。
メンタルヘルスの評価であるK6で分けた結果、メンタルヘルスが良くない技能実習生は、未知性因子と恐ろしさ因子が高い傾向にありました。
結核を含む外国人の感染罹患や新興感染症を含む予防教育についても、看護学科と連携しながら行います。